苦しいことの方が多い人生だけれど、たった一瞬の喜びや幸せに私たちは生かされて、 そしてそれを求めてまた生きていくのだと思う、とある人が言っていたことを思い出した。 孤独の青、炎の赤、涙の青、情熱の赤、すれ違う2色の鼓動が初めて交わった時 それはそれは美しく、儚い朝焼けのようだった。
杉咲花さん(女優)
ぼくの友達について考えてみた。彼、彼女らはかけがえのないものだ。 集まれば、みんないろいろ抱えていたとしても、なんだかくだらないこと一つで笑い合えて。 誰かが欠けても誰かが加わっても、友情は形を変えて人生を彩ってくれる。 けれども、人との関わりは、煩わしくもある。 ある分野においては衝突もするし、言葉を飲み込むこともある。 時には尖った言葉で手を離してしまうこともあるかもしれない。 そうやって歪な形を取りながらも、やっぱり手を繋いで気付いたら一緒にいる。 でも、その手を繋げなくなるかもしれないとしたら。それはとても怖いことかもしれない。 それでも、窓越しに浮かべる彼の素敵な笑顔を彼に教えてあげたい。この先どうなろうが、その瞬間だけは苦しくなるほど美しかった。
千葉雄大さん(俳優)
この映画のテーマは言葉。言葉で成立するのが友情。言葉が消えたときに愛は生まれる。 今回もまた、グザビエ・ドランにやられた!
鈴木敏夫さん(スタジオジブリ)
躊躇いと衝動、戸惑いと情熱。その狭間で心がかき乱れる。だって、それが恋だから。
唯川恵さん(小説家)
名づけ得ない感情が、名づけられないまま息づいた、繊細で情感豊かな映画。 言葉の奔流も愉しい。泳いだり走ったり殴ったり殴られたり、若い人たちは大変(なのにうらやましくなった)。
江國香織さん(作家)
こんなに熱のあるキスシーンを見たことがない。
魚喃キリコさん(漫画家)
カットバックは義務、ツーショットは権利。登場人物たちは皆、距離を表現し続ける。 ツーショットが許されるのは、この世界に、ただ二人だけ。
山戸結希さん(映画監督)
仲間達と冗談を言い合うその隣でひっそりと芽生えてしまった二人の秘密の感情、その行方にヒリヒリしました。 たがが外れたように求め合うシーンは美しく、胸が熱くなります!
倉橋トモさん(漫画家)
黒歴史っぽい思い出も15年以上熟成すればワインのような芳香を放つのでしょう。禁断のワインが体内を駆け巡り、心が熱くなりました。
辛酸なめ子さん(漫画家・コラムニスト)
湖とピアノが、人々の多すぎる声を洗ってくれるようで好きでした。
青葉市子さん(音楽家)
人間が経験する感情がたくさん詰まっていて何も格好つけていない。スカッと素直な気持ちで観れた。生きるって迷うことだらけ。
片岡メリヤスさん(ぬいぐるみ作家)
あの人をどうしようもなく、愛おしく感じる。 はじめて自分の感情に気がついた日の、期待でひりついた心。心が惹かれていくやり切れなさ、よろこび。 恋するしあわせと苦さを思い出させてくれる、美しい映画です 。
藤澤ゆきさん
(YUKI FUJISAWAデザイナー)
自分自身を上手く説得できないような恋心が、その拒否反応に似たものと比例するように強くそこにあるんだということが切なく、また、羨ましく思う――ホームビデオのように、自分がそこにいるかと錯覚できるような映像が、一層その羨望をかき立てます。
越智康貴さん(フローリスト)
ああ、むず痒い。すべてのシーンをポストカードにしておきたいと思ってしまう。それくらいに彼らのダルさもピュアなところもやり切れない部分も愛おしくて、今ここに留めておきたかった。
前田エマさん(モデル)
わかったふうなこと言わない友達、ふざけて紛らすお節介。やっかみ、決まらない表情。台詞よりも雄弁な衣装。大好きな映画でした。
松嵜翔平さん(俳優)
かつてない程の繊細さを携えるドランの新作。 90分を過ぎたあたりから更に胸を鷲掴みにされた。
児玉美月さん(映画執筆家)
性別なんていうものは関係なく、二人の間のそれが愛という名前のものなのか、自分の気持ちも相手の気持ちもよくわからないから、心は遠回りに、肉体は最短距離で近づいていく様が最高にエモーショナルでした。
松村果奈さん(映画.com)
切なさに胸かきむしられるおもいがしました。女性が嫉妬に駆られるような、なんという純愛映画でしょう。ようやく触れあえたふたりの官能的でエモーショナルなラヴシーンには、涙さえこぼれました。
岩沢房代さん(音楽雑誌「BURRN!」)
微妙な言葉にならない感情、その変化をちゃんと”絵”で見せてくれている。 映画らしい映画。 ドランの才能を改めて感じた。
宇田夏苗さん(映画ライター)
人の感情を覗いてみる、という表現の仕方がいじらしかった。 恋することは、本当にきっついね!とマティアスを励ましてあげたい。
森田聖美さん(フィガロジャポン編集部)
覚悟はしてたが、切なかった!自分が誰かを何かを好きだという気持ちに正直でいられるというのは幸せなことですね。
北島美穂さん
(Fm yokohama SunsetBreeze )
繊細な感情の機微を描きながら、人の心に寄り添うような映像がとても素敵。 もしかすると友情と愛情は紙一重で、親しい人や大切な人への愛って、こういうことなのかもしれない。
山田さとみさん(編集者)
コロナにより、触れ合ったり直接人と会う機会の減るなかでこの映画を観ると、 目を合わせる尊さや心の通じ合う歓びを、より鮮烈に感じることができる気がします。 人を好きになるのは苦しくて、ときにやっかいだけれど、やっぱり素敵。
黒瀬朋子さん(編集者・ライター)
成熟したドランが、ギミックは使わずとも、責任を持って変わらない本質をさらけ出している気がしました。 いらいらする幼さにここまで向き合えることが、大人になるということなのかもしれません。
小川知子さん(ライター・編集者)
地元での“ボーイズ・クラブ”の日常。こんなにリラックスしたドランは初めてか? 階層格差や「友だち以上恋人未満」なんて主題が、カジュアルな“僕らの『ロミオとジュリエット』”として更新される。本当いい映画!
森直人さん(映画評論家)
大勢の人がいても、視線はつかまえるんですね、その人を。人と人のラブストーリーであって、相手が誰かなんて関係ない。あたりまえのことをあたりまえに描いて、それだけなのに、本当にうまい。ちくちくと胸に痛い、でも不快ではない痛みが素敵な映画でした。
永千絵さん(映画エッセイスト)
こんなにもシンプルなお話しで2時間ハラハラさせることができるなんて、さすがドラン。まるで結晶のような、すごく純化された恋の物語でした。
近藤希実さん
(ライター、「映画芸術」編集)
この恋の、この瞬間のために 青春の終わりがあり、人生の哀しみがあったというクライマックス。 降り出す雨が、実にドランらしい。
山崎まどかさん(コラムニスト)
すれ違っていた感情が繫がる瞬間の美しさ。 その繊細さに涙がこぼれた。 神童といわれた早熟の監督が、 30歳を前に自分の感情と真っ向から向かい合った グザヴィエ・ドラン史上最も「素直な」作品。
立田敦子さん(映画ジャーナリスト)
誰もが知る恋の戸惑いとトキメキ、そして胸が張り裂けそうな切なさ。 天才ドランが故郷に戻り、親密な共演者との濃密な空気の中に紡ぎ出す新境地!
久保玲子さん(映画ライター)